フランス料理とワイン

ワインとフランス料理の関係は古代にまでさかのぼります。その後、中世を経て、ルネッサンスの時代にもっとも豊かに発展し、今日にいたります。本来は、飲み物のワインと料理ワインに区別され、ワイン美食を堪能するためには、2つを使い分けしなければなりません。まずは、ワインの歴史から。


ワインの広がり

野生では、ブドウのつるは、すばやく、かつ強力に成長します。それはロシア、コーカサス、

トルコ、イランをはじめとする地域であり、ワインを生産する人々によって管理、耕された土地を除いた場合です。

ブドウのつるは、その後、インド、中国、特に西へとペルシャを通して東方へと広がります。

ブドウは地中海からフェニキア人とギリシャ人のおかげで世界へ知られることになります。

今日では、すべての大陸にブドウ園が存在するのもこのおかげです。

ナルボンヌの強力かつ戦略的な考えは、大規模なワイン産地と地中海沿岸におけるブドウ畑の広がりを増します。

彼らの戦略的な考えを通じて、アロブロージュ、グルノーブル領域、北部の領地にブドウのつるがもたらされました。

一方、ウィウィスキ族(Bituriges Vivisci)は雨の気候に適合した品種を選択、

彼らの商人としての力を強調するために、近代的なボルドーの近くにブドウ畑を作ったのです。

中世の時代になると、ワインの地理に新しいものが加わります。それは修道院です。司教をはじめとした修道院は、品質の優れたブドウ畑を維持し、多くの生産 地で人々にたいし丁重なもてなしを提供していました。そして当時すでに、ボルドーワインの75万ヘクトリットルのワインが毎年イギリスに輸出されていまし た。

                                   

                                       

ワインと料理の関係

現在のフランスではワイン、ブランデー、リキュールなど、料理でマリネやソースのために種々のアルコールを使用します。

赤ワインや白ワインは、お祭りや、すべての儀式に関与しています。その歴史は、文明と同じくらい古いですし、料理に使用されている歴史は古代にさかのぼります。ワインは多くの伝統的な地方料理の発展に寄与してきました。

中世の料理本であるル・メナジエ・ド・パリ(Le Ménagier de Paris)やル・ビヨンディエ・タイユバン( Le Viandier de Taillevent )のような本のほとんどのレシピには、ワインが含まれています。主にソースやマリネ肉、鶏肉のグリルや魚に付随するほとんどのソースは非常に酸っぱかっ たのです。それらは、ワインビネガーまたはヴェルジュ(グリーングレープジュース)の混合物からソースが作られていました。一部では、苦く甘い砂糖、蜂蜜 や果物で作られたものや、様々なスパイスで濃縮されていました。

ニシンは、13世紀には白ワインが使われ、魚と白ワインの組み合わせという前提で調理されています。

ル・ビヨンディエ・タイユバン( Le Viandier de Taillevent )では、1380年頃にポトフ、シナモン粥(シナモンとアーモンドチキンポットの一種)などのワインを含むレシピが存在します。 1393年には、ル・メナジエ・ド・パリ(Le Ménagier de Paris)がウサギのシチューを提案しています。

ワインは食事と一緒に取ると体にいのでしょうか?

結論からいうと、YESです。(体質にもよるのでご注意を!)

赤ワインが心臓を保護する理由を科学的研究がしめしているというレポートがあるそうです。なんと、ワインに存在する酵素は、細胞のストレスをへらしてくれるらしいのです。

医学雑誌ネイチャーに発表された新たな科学論文では、レスベラトロールといワインの酵素の存在を実証し、

赤ワインにだけでなく、ブドウやチョコレートなどの他の食品で発見されたポリフェノールは、ストレスによる細胞の損傷を修復してくれるようです。

バイオロジカルケミストリースキャッグスのカリフォルニア工科大学の研究者達は、レスベラトロールという赤ワインで見つかったポリフェノールを研究しています。

また、ほとんどの胃の疾患でワインが力を発揮するそうです。 それは、消化を助けてくれるから。

特に赤ワインは体と精神的疲労に効果があるそうです。

このことからも、フランス料理にワインは欠かせません。バターや生クリームをたっぷり使ったフランス料理をワインと一緒に食べることで胃の負担を減らしてくれるからです。食材にも効果があり、肉などワインの酵素が柔らかくしてくれます。

中世から料理に使われてきたワインですが、当時の人々はすでにそれを知っていたと思うとすごいですね。